猫が毛玉を吐いてしまったときの対処法は?猫のケアやお掃除方法

猫が毛玉を吐いてしまったときの対処法は?猫のケアやお掃除方法

猫と生活をしていると、思いのほか毛玉を吐くことが多いことに気が付きます。

「カッカッ、ゲェツ、カハッ」と吐いてしまう様子を見ると、とてもつらそうに見えてショックを受ける人もいます。

慣れないうちは、その様子に家族もおろおろしてしまうかもしれません。

猫が毛玉を吐いてしまったとき、どのように対処するのが良いのでしょうか。

本記事では、猫が毛玉を吐いてしまった場合の対処法や原因、お部屋を汚してしまった場合のお掃除方法について解説します。

 

猫はどうして毛玉を吐くの?

猫が毛玉を吐く行為は、猫を飼っていると本当によく目にする光景です。

このことからも、猫が毛玉を吐くことは決して珍しいことではないことがわかるでしょう。

ではいったいなぜ毛玉を吐いてしまうのでしょうか。

 

猫が毛玉を吐いてしまう原因

猫は毎日何時間もかけて、自分の身体をきれいにグルーミングして過ごしています。これは毛づくろいをすることで、身体の汚れを落としたり、ニオイを消したりして獲物に気づかれないようにするためのものです。ほかにもグルーミングにはさまざまな意味や役割がありますが、とにかくかなりの頻度で身体を舐めてきれいにしている様子を目にします。

ブラシを使ったブラッシングとは違い、グルーミングで抜けた猫の毛は、そのまま猫の口へと入り飲み込んでしまう形となるのが一般的です。ですが実はこの毛、猫の体内に入っても決して消化されることはありません。

通常は便などに混じって体の外へと排せつされるのですが、そのまま胃の中に毛がたまってしまうこともあるのです。

胃にたまってしまった毛は、そのまま塊となり毛玉状となります。毛玉状になってしまった毛は胃液で溶けることもないため、もう吐くことでしか体外へ排出する手段がありません。最終的に、胃液と一緒に口から吐き出されるというわけです。

これが猫が毛玉を吐いてしまう原因です。毛玉を吐く行為は、健康な猫ちゃんであってもよくみられます。

ちなみに毛の短い短毛種よりも、毛が長い長毛種のほうが毛がたまりやすいので、吐く頻度は多めだとされています。

 

ただし頻度が高い場合などは病気の可能性も

猫の種類や毛の長さ、年齢やグルーミングを頻繁にするかどうかなどによっても、猫が毛玉を吐く頻度は異なります。

通常猫が毛玉を吐いてしまう頻度は、1か月~数か月に1回程度。年に2回以上毛玉を吐く割合としては、短毛種の場合で25%で長毛種の場合で50%ほどだとされています。

週に何度も吐いてしまうなど、あまりにも吐く頻度が高い場合や、吐いた後明らかに食欲が落ちていると感じる場合には、なるべく早く獣医師に見てもらうようにしましょう。

 

嘔吐の原因が毛玉ではないことも

猫が吐いてしまう原因は、毛玉だけに限りません。あまりにも頻繁に吐いてしまうときや、食事のあとすぐに吐いてしまうような場合には、なんらかの病気の可能性もあります。

吐いてしまうような症状のある病気や身体のトラブルとしては、

  • 便秘
  • ストレス
  • 胃腸炎
  • 腎臓の病気
  • 肝臓の病気

などがあげられます。

食べたものをすぐに吐いてしまう、胃液(透明または白い泡状の液体)や胆汁(黄色い液体)を吐く、吐いた後に食欲が戻らないなどさまざまな特徴も見られますので、不安な場合には医師に相談することをおすすめします。

 

毛玉を吐かないことが必ずしもいいこととは限らない

猫が吐いてしまうと体調も心配ですし、お掃除だって大変です。

できれば毛玉に限らず、吐かないでいてくれたら助かるのに…と思っている人もいるかもしれません。

もちろん毛玉が胃の中にたまっておらず、吐く理由がない状態なのであれば、それが一番喜ばしいことでしょう。

ですが胃の中に毛玉ができ、たまってしまっているのにもかかわらず、「吐けずにいる状態」なのであればこれは問題です。

猫が吐こうとえずいているのに、なにも吐けないでいるときなどはとくに注意が必要です。

このようなケースでは、「毛球症」という消化器症状を引き起こしてしまっている可能性があります。

 

毛球症とは?

毛球症(もうきゅうしょう)とは、毛づくろいでたまった毛が胃の中で毛玉状になり、それが排出されないために起こる消化器症状です。

毛玉状になった毛が胃の粘膜などを刺激したり、腸に詰まってしまったりします。

これにより、食欲不振や吐き気などを引き起こしまうのです。

また固まった毛玉が腸へと進んで詰まってしまうと、腸閉そくを起こすこともあります。

 

毛玉が原因で腸閉そくを起こしてしまうことはごくまれです。しかし腸閉そくを起こしてしまった場合、嘔吐や下痢を起こすようになるほか、最悪腸が壊死してしまうケースや腹膜炎が原因で命に係わることもあるためとても危険です。

毛球症の治療としては、内視鏡で毛玉を取り除いたり、サプリやお薬で毛玉を排出しやすくしたりするなど、胃の中から毛玉をなくす手段が取られます。

ただし毛玉が大きすぎる場合や、腸閉そくを起こしている場合には、胃や腸を切開して取り除かなくてはならず、猫にとってもかなりの負担となるのは間違いありません。

毎月毛玉を吐いたかどうかチェックする必要まではありません。しかし様子がおかしいときや、あまりにも長い間毛玉を吐く様子が見られないときなどは、気にかけてあげるようにすると良いでしょう。

 

猫の毛玉によるお部屋の汚れを防ぐための対処法

猫が毛玉を吐くこと自体は、猫の身体の仕組みから完全に防ぐことはできません。

少しでも掃除の手間を減らすためには

  • 毛玉を吐く回数を減らすケアや工夫をする
  • お部屋を吐いても困らない状態にしておく

などの対処が必要でしょう。

それぞれ、取り組みやすい対処法について紹介します。

 

毛玉を吐く回数を減らすケアや工夫

まずは単純に毛玉が胃の中で作られにくい状況を作ってあげることが大切です。

毛玉を吐く回数や胃にたまる量を少なくしてあげるためにできることはたくさんあります。

 

・ブラッシングをして飲み込む毛の量を減らす

長毛種の猫は、短毛種に比べて多くの量の毛を飲み込んでしまいがちです。

このような猫の場合は、日ごろからブラッシングをしてあげることで、口に入ってしまう毛の量を少しでも減らしてあげられます。

 

ブラシの使用を嫌がる子であれば、手にはめてなでるようにしながらブラッシングができるタイプのブラシもおすすめ。

猫とコミュニケーションをとりつつ、マッサージするような感覚で、ムダ毛を取り除くことができます。

 

やわらかな素材のラバーブラシやグローブ状のペットブラシグローブなら、ブラッシングが苦手な猫も嫌がりにくいでしょう。

長毛種にかぎらず短毛種の猫も、換毛期にはかなりの量の毛がたまりがちです。

アンダーコート用ブラシなどを活用すれば、抜けたまま身体にくっついている毛を取り除くことができるので、換毛期にケアしてあげると効果的でしょう。

 

・胃に毛玉がたまりにくいようにしてあげる

グルーミングの際に飲み込んだ毛は、通常は毛玉として固まらず、スムーズに腸へと流れて排泄されます。

ようは胃の中で毛玉状になる前に、身体の外へ出してあげれば、吐かずに済むというわけです。

 

キャットフードの種類を工夫するだけでも、胃や腸に毛玉がたまってしまうのを防げます。

もっとも毛玉がたまりにくく対策としておすすめなのは、ウエットタイプのフードです。

ドライフードはウエットフードと比べると、胃の中に毛がたまりやすい傾向にありますが、フードの粒を小さいものに変えるだけでも、貯まりにくくなる傾向にあるといいます。

普段大きめのカリカリご飯がメインだという場合には小さいものに変えたり、ウエットフードや水分量が多めの手作りごはんなどをたまに与えたりするのも良いでしょう。

 

またこうした毛玉予防につながるような、サプリメントやキャットフードも販売されています。

毛玉ケアサプリやフードには、食物繊維などが多く含まれており、胃の中で毛が固まってしまう前に排泄できるよう促してくれるのです。

ただしこうした毛玉ケアフードは、長く利用し続けることで便秘になりやすいといったデメリットもあるため注意が必要。

できれば便秘予防につながる成分も含まれているようなフードを選んであげると、より健やかに過ごせることでしょう。

 

・ストレスを軽減してグルーミングの頻度を抑えてあげる

猫のグルーミングには、気持ちを落ち着かせるための自己ヒーリングの役割もあるといわれています。

そのため猫は過度なストレスがかかったり、不安な気持ちが強くなったりすると、グルーミングの頻度が必要以上に高くなってしまうことがあるのです。ひどい場合には、毛がなくなってしまうほど、過剰にグルーミングをしてしまうケースも。過剰にグルーミングをしてしまえば、そのぶん体内に入る毛の量も増えてしまうでしょう。

このような事態を避けるためには、猫のストレスを上手に解消してあげることが大切です。また飼い主さんが猫のストレスを理解し、原因を取り除いてあげることも重要となります。不安を取り除き、落ち着ける環境を作ってあげるのも効果的でしょう。

人とのコミュニケーションを好む猫ちゃんであれば、マッサージなどをしてあげてリラックスタイムを作ってあげるのもおすすめです。

ストレスが軽減すれば、必要以上にグルーミングをしてしまう心配も減り、毛玉ができやすい状況も改善するはずです。

 

・必要に応じて猫草の活用も

ペットショップやホームセンターなどに行くと、猫草として細い草がたくさん生えた鉢植えが売られているのを目にします。

猫草の役割や効果には諸説ありますが、

  • 胃を刺激し毛玉を吐きやすくする
  • 食物繊維の摂取につながり排泄しやすくする
  • 味や食感がねこのストレス発散になる

などといわれています。

 

猫草がないとだめだということはありませんが、上手に吐けないこの場合には、食べると幾分かはマシだという声もあります。

毛玉対策として無理に食べさせる必要はありませんが、猫ちゃんが好むようであればお部屋のインテリアもかねて置いておくのも良いでしょう。

ただしなかには猫草を好まない猫もいます。そういう場合には、食物繊維を含んだフードで調整したほうが効果的でしょう。

 

吐いても困らない状態にしておく

猫が毛玉を吐いてしまうときは、胃の内容物も一緒に吐き出してしまうことも少なくありません。

いつどこで吐いてしまってもいいように、お部屋の状態を整えておくのもひとつの対処法です。

たとえば吐しゃ物をいつでも受け止められるよう新聞紙などを随所に用意しておくとか、そもそもカーペットは引かずフローリングの床で過ごすなどといった方法もあるでしょう。

とはいえ猫は家のあちこちで過ごすので、すべての家具やインテリアを「吐かれても大丈夫」な状態にすることは容易ではありません。

吐いてしまってもお手入れしやすいような素材のものにするなど、吐くのが前提としてあれこれ考えておくくらいの対処でも、十分お手入れはしやすくなるでしょう。

 

お部屋が毛玉を吐いて汚れてしまったときのお掃除方法

もし猫がお部屋で毛玉を吐いてしまった場合、どのようにお掃除をすればよいのでしょうか。

最後に、吐き戻しで床やカーペットが汚れてしまった場合の、お手入れ方法とお手入れの手順を解説します。

フローリングに吐いてしまった場合のお掃除の手順

  • 毛玉や吐いたものをティシュなどで取り除く
  • おそうじシートなどできれいに拭き取る
  • 取れない場合は洗剤を使ってふき取る
  • 乾いたぞうきんなどで乾拭きをしておく

フローリングに履いてしまったときは、お手入れは簡単ですね。

吐いた後、うっかり猫が歩いて汚れを伸ばしてしまうこともあるので、念のため周辺もきれいにしておきましょう。

 

絨毯やカーペットに履いてしまった場合のお掃除の手順

  • まずは吐き戻した毛玉や食べ物などを取り除く
  • シミ汚れが付いた場合は薄めた中性洗剤を雑巾にしみこませて拭く
  • 濡れた雑巾やウェットティッシュで濡れぶきをする
  • 乾いた布や雑巾でしっかりと水気を取り除く

胃液や胆汁によるシミも、ほとんどの場合水拭きや洗剤を薄めたもので拭けばきれいに取れます。

フローリングでもカーペットの場合でも、ニオイが気になる場合は、除菌スプレーなどを吹きかけるなどの対処をすればOKです。

うまくシミ汚れが取れない場合は、ブラシを雑巾でくるみ、カーペットを傷めないよう気をつけながら汚れをこするのも効果的です。

 

畳に吐いてしまった場合のお掃除の手順

畳に水分を含んだ汚れがついてしまったときのお手入れには、重曹が活躍します。

  • 毛玉や吐いたものをティシュで取り除く
  • 水気のあるところに重曹(粉末状)を振りかける
  • そのまま水気を吸いきるまで乾かしておく
  • 乾いたらブラシなどで畳の目に沿って軽くこする
  • 掃除機で重曹の粉を吸い取る
  • 畳OKの除菌スプレーを吹きかけて乾拭き

畳で使える除菌消臭スプレーなどが手元にない場合には、酢を水で希釈したものを雑巾に軽くつけて拭き上げる方法もあります。

畳は水分が残るとシミやカビの原因にもなるので、乾拭きは必ずしておきましょう。

 

まとめ

健康な猫でも、月に1度から数か月に1度のペースで毛玉を吐いてしまうものです。

あまりにも頻度が高い場合には、病気の心配もありますが、そう多くない場合には問題はないでしょう。

長毛種の猫の場合は日ごろからブラッシングなどをしてあげることで、毛玉を吐く頻度を抑えることは可能です。

吐いてしまった場合にも、すぐにお掃除すればシミやにおいが残る心配もないでしょう。

上手に付き合いつつ、少しでも様子がおかしなときには獣医師に相談するようにしておけば、あとは心配することは何もないでしょう。

吐いてしまったときは、猫ちゃんも気持ちが悪かったりしんどい思いをしていたりします。

カーペットを汚してしまったとしても決して叱ったりせず、どうか優しくいたわってあげてください。

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