庭じまいとは?早めに行うメリットと依頼費用相場を解説
庭じまいについて解説します。
お庭の整備や植物の撤去を行う「庭じまい」は、主に高齢者の方々の終活として行われます。
自ら庭じまいを決断することで、大切にしてきたお庭を自身やご家族の手で見送ることが可能となります。
しかし、普段の剪定とは作業規模が違うため、業者への依頼が多くなるのも事実です。
この記事では庭じまいのメリットや、実施される具体的な作業について解説します。
お庭の扱いにお困りの方はご覧ください。
目次
庭じまいとは?
庭じまいとは、自宅のお庭の状態を整えてその後の管理を楽にする作業です。
主に「終活」の一部として高齢者の方々が行うものですが、何歳から行うべきか決まっているわけではありません。
庭じまいの開始時期は年齢で決めるより、お庭の管理が難しくなってきたタイミングで検討するのがおすすめです。
庭木の伐採や抜根、雑草処理や落ち葉掃除などといった日々の作業が体力的に困難だったり、実家の庭管理が難しくなったりした時が庭じまいを始める一つのタイミングといえます。
庭じまいを行うメリット
庭じまいを行うメリットを解説します。
終活の一環として行われることもあり、お庭に関するあらゆる負担を減らせるのが庭じまいの特徴です。
具体的にどんな点が楽になるか説明するので、お庭の悩みを抱えている方はご参考にしてください。
庭の管理が楽になる
庭じまいを行うことで、綺麗なお庭を保つための管理がグッと楽になります。
整えられたお庭は家主や庭師の美的感覚が溢れていて非常に魅力的ですが、その状態を保ち続けるのは並大抵のことではありません。
体力的に消耗が激しい作業も多く、年齢を重ねると体の痛みを我慢しながらこなす方も多いです。
このように、作業が困難に感じてきたタイミングで庭じまいを行うと景観を維持するために必要な作業から解放されます。
お気に入りの木や盆栽は残しつつ管理作業を辞められるので負担をなくせるのです。
管理不足による近隣トラブルを防げる
庭じまいは、お庭の管理不足によるトラブルを防ぐ効果もあります。
お庭の手入れができない状況が続くと、草や木が際限なく伸び続けて隣家や道路に飛び出てしまう可能性があります。
地域の景観を悪くするうえに、安全面にも影響があることから、お庭の管理不足は近隣トラブルにつながりかねません。
特に、隣の家に越境した場合、洗濯物が干せない、落ち葉の掃除をしなければならない、虫が湧くなどの苦情が来る確率が高いでしょう。
庭じまいを行えば植物たちが外の土地を侵食しなくなり、揉め事を未然に防げるのです。
今後の管理費用の削減につながる
庭じまいすることで、お庭の管理にかける費用の削減も可能です。
特にお庭の管理を業者依頼していた場合は、定期的に払っていた依頼費用を浮かせることができます。
また、以前より手入れに力を入れられなくなり、木々を放置気味になっている方にも庭じまいがおすすめです。
お庭が荒れているほど庭じまいや整備の依頼費が高くなるため、維持・管理を続けにくくなっている場合は早めに庭じまいを検討してみてください。
問題のお庭が遠方にあり、道路や近隣に越境している場合は、自治体から改善命令が来ることもあります。
そうした場合は、毎回業者に依頼しなければならず、家計の負担になることは間違いありません。
遠方の家の庭じまいをするだけで、自治体からの命令や業者依頼を避けた生活を送れます。
土地や家を綺麗に管理できる
庭じまいは不動産の資産価値を守るのにも役立ちます。
放置されたお庭は雑草の繁殖や木々の過度な成長により、土地や家に悪影響を及ぼしかねません。
たとえば伸びすぎた枝によって日当たりが悪くなったり、木のツルが家に巻き付いて景観が悪くなったりする恐れがあります。
管理不足によって植物に侵食された不動産は価値が低くなりやすいため、少しでも高値で売りたい場合は庭じまいで整備しておくのがおすすめです。
▼実家が荒れ放題・・・。親を説得して片付けを進める方法は以下の記事で解説中▼
庭じまいで行われる作業を解説
庭じまいで行われる作業について解説します。
庭じまいは普段の維持・管理作業と比べて規模が大きいため、業者に依頼して進めるのが一般的です。
業者がどのような部分に着手するとお庭が綺麗になるのか解説するのでご参考にしてください。
庭木や雑草を処理する
庭じまいの代表的な作業が、庭木と雑草を処理することです。
枝を切る「枝払い」だけでは再び成長してお庭を覆ってしまうため、基本的には根本から切除する「伐採」を行います。
また、お庭を完全に更地にしたい場合は、木の根元から切除する「抜根」も可能です。
木々をなくすことで剪定作業が必要なくなったり、害虫被害に悩まされたりすることが少なくなります。
ちなみに雑草は根っこから引き抜いてもすぐに生えてくるため、防草シートを敷いたうえで砂利を敷くのが効果的です。
ただし一般の方には難しい作業なので、本格的に庭じまいする場合は業者依頼するのがベストといえます。
庭石を撤去する
お庭の景観を完全に変えたい時や、自宅をリフォームする時は庭石の撤去も必要です。
石のサイズによってクレーンで搬出することもあれば、その場で解体して小さくしてから搬出するケースもあります。
特に重機を使う場合は通常の庭じまいより依頼費用が高くなる点に要注意です。
石が大きければ大きいほど作業難易度も高くなります。
庭池を撤去する
庭じまいでは庭池の撤去も行います。
庭池を放置すると水が腐り、虫や嫌な臭いが発生することで近隣の迷惑になりかねません。
今後利用しない場合は水を抜いて解体し、真砂土などで埋め立てることで更地にすることが可能です。
ただし、水抜き作業や解体、埋め立てなど、庭池に関する作業は専用機材を利用しないと実施できません。
場合によってはろ過設備の撤去や害虫駆除も必要になることから、庭池を撤去する時も業者依頼が必要です。
放置している不用品を捨てる
放置している不用品の処分も重要です。
特に荒れた現場の場合、整備したことで不用品の存在が明らかになるケースがあります。
木々に埋もれたレンガやコンクリートブロック、過去にお庭を照らしていた灯籠など、重くて運びづらい不用品が放置されていることも少なくありません。
不用品は自治体が定めたルールに従って捨てる必要がありますが、物によっては自治体が回収対応していないこともあります。
処分先がわからない場合は、不用品回収業者に引き取ってもらうのがおすすめです。
庭まわりのエクステリアを撤去する
お庭にウッドガーデンやウッドデッキ、カーポートなどのエクステリアを設置していると、それらの撤去も必要になります。
エクステリアは放置するとシロアリが発生したり、災害時に倒壊したりする恐れがあります。
庭じまいの際に一緒に撤去しておくと、何度も業者依頼する必要がなくなります。
人によってはお祓いを依頼することも
人によっては、庭じまいのタイミングでお祓いを行う場合もあります。
たとえば、庭の木や植物を処理することは、風水の観点から気の流れが乱れる原因になると考える方も少なくありません。
庭じまいで環境が変わることを防ぐためにも、神社やお寺にお祓いやお清めを依頼して作業を終えるケースもあるのです。
必ず実施する必要はありませんが、気持ちの整理や区切りを付けるためにも一度親族内で話し合ってみるのもおすすめです。
庭じまいにかかる費用はどのくらい?
庭じまいにかかる費用は、お庭の規模や植物の量などあらゆる条件によって大きく変動します。
しかし、各作業ごとにおおよその費用相場は決まっているため、事前に庭じまいの費用を概算することは可能です。
伐採の費用相場
木を切断する「伐採」は、木の高さによって費用が変動します。
木が高ければ高いほど自宅や近隣への配慮が必要になり、運搬にかかる費用も高くなることから依頼費用も高騰するのです。
【伐採の費用相場】 | |
木の高さ | 1本あたりにかかる費用相場 |
3m未満の低木 | 4,000円〜7,000円ほど |
3m〜5mの中木 | 10,000円〜15,000円ほど |
5m〜7mの高木 | 20,000円〜35,000円ほど |
7m以上の木 | 要見積もり |
高い木が何本も木が生えているお庭だと、伐採だけでも費用が高くなる可能性があります。
抜根の費用相場
木を根本から抜く「抜根」は木の太さによって費用が変わります。
【抜根の費用相場】 | |
木の太さの直径 | 1本あたりにかかる費用相場 |
15cm未満 | 4,000円〜20,000円ほど |
16cm〜30cm | 6,000円〜30,000円ほど |
31cm〜45cm | 8,000円〜40,000円ほど |
それ以上 | 要見積もり |
伐採より作業難易度が高いため、費用も若干高くなっています。
庭石撤去の費用相場
庭石の撤去費用は主に石の重さによって変わります。
【庭石撤去の費用相場】 | |
庭石の重さ | 費用相場 |
1kgあたり | 30円〜40円ほど |
それ以上の重さの庭石 | 石の体積によって要見積もり |
表の価格は庭石を搬出する時の費用相場です。
解体しないと運べないほど大きなサイズだと、さらに高額になる可能性があります。
庭池撤去の費用相場
庭池撤去では、水抜きや解体、埋め立てなど複数の作業に対してまとめて費用が発生するケースが多くなっています。
庭池の規模にもよりますが、撤去して更地に戻すまでの作業なら「約20万円程度」で依頼が可能です。
ただし、埋め立てた場所に何かを設置する場合は付帯工事が必要になり、費用もさらに高くなります。
庭じまいは業者依頼すべき理由
庭じまいは多くの危険を伴う作業です。
高所からの転落やチェーンソーによる事故で死亡する恐れもあるため、専門知識と実績を兼ね備えた業者に依頼することが重要です。
実際、伐採中に倒れ込んできた樹木に巻き込まれて死亡した事故や、雑草を刈る「刈払機」による痛ましい事故が全国で発生しています。
倒木に巻き込まれ死亡した事故は、2024年埼玉県で起きています。その次の日にも、梯子をかけてチェーンソーで樹木伐採中に梯子から落ち、男性が重傷を負いました。
草刈り機での事故は各都道府県、市区町村、国民生活センター、消費者庁などで注意喚起が行われています。
2021年には埼玉県で自走式の草刈り機が頭に衝突し、男性が死亡しました。
こちらは神奈川県消費生活センターからの連絡です。
決して他人事とは思わずに、業者に依頼することをおすすめします。
【刈払機(草刈機)による事故にご注意ください!-手指の切断、目の負傷などの事故が発生しています-】
夏場は刈払機による事故が多いニャ!必ず取扱説明書を読んで、注意を怠らず作業してほしいニャ!https://t.co/fz1C4PSf59 pic.twitter.com/TYCSPszO91— かながわ中央消費生活センター【神奈川県消費生活課】 (@kanagawa_shouhi) June 8, 2020
長く大切にしてきたお庭の最期を他人に任せるのは辛いかもしれませんが、健康と安全を守るためにも専門業者に依頼するのが賢明です。
お庭を手入れしたい人はエコキャット
荒れた庭をどうにかしたい場合は、手入れだけでも行うと見違えるほど綺麗になります。
関東エリアで不用品回収を実施している「エコキャット」は、お庭の手入れの業者としてご利用いただくことが可能です。
庭師のような剪定作業は難しいものの、景観を損ねる雑草処理や掃除は最短即日で対応できます。
【エコキャットのお庭手入れ費用】
- 草刈りと掃除:3,4万円〜
- 簡単な清掃:1万円〜
不用品回収を依頼したい時もエコキャットにご依頼を!
庭じまいで不用品が見つかった場合、その処分は「エコキャット」にご依頼ください。
自治体が回収できない不用品を誤ってゴミ集積所に捨ててしまうと不法投棄となりかねません。
捨て方に困る物や、取り扱いが難しい危険物もエコキャットならすぐに回収可能です。
「東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県」からのご依頼なら、最短25分で現場に駆けつけます。
もちろん、お庭の手入れの後に不用品回収に対応することもできるので、いらない物がある時はお気軽にご相談ください。
出張見積もり・見積り後のキャンセルは無料です。