猫のおしっこのしつけ方法は?布団やソファでしてしまう場合の対策

猫のおしっこのしつけ方法は?布団やソファでしてしまう場合の対策

猫を室内で飼う場合に必須となるのが、おしっこのしつけです。

もともと猫のおしっこのニオイは健康であってもかなりきつく、トイレ以外でされてしまうと部屋中大変なことになってしまうため、できるだけ早めのしつけが大切です。

正しい手順やルールでトレーニングをすれば、早くても1日~数日でおしっこをすべき場所を覚えてくれます。

本記事ではそんな猫のおしっこのしつけ方法や、しつけがうまくいかないときの対処法についてお話しします。

 

猫のおしっこのしつけは最初が肝心

室内で猫を飼っている場合、決まった場所におしっこをするようしつける必要があります。

生まれてすぐに家に来た子猫の場合には、生後4週間ころからトイレトレーニングをはじめると比較的スムーズに覚えてくれます。

もちろん生後4週間を過ぎてからでも、おしっこをすべき場所を教えることは可能です。

まずはおしっこのしつけの手順について解説します。

 

まずはトイレの用意から

猫用トイレを用意する場合には、大きさや深さなど、猫にあったサイズのトイレを用意してあげましょう。

 

おすすめのトイレタイプ

  • 子猫が自分で入りやすい高さの物(入り口が下がっているなど)
  • おしっこやウンチをした後に砂で隠せる深さのあるもの
  • 猫砂は大きめよりも小粒のものが好まれやすい
  • 屋根付きのほうが落ち着くが、最初のうちはオープンタイプが良い

少しでも早くトイレを覚えてもらうためにも、快適で心地よいトイレ環境を整えてあげることが大切です。

猫トイレの設置場所も大切ですが、トイレ自体も快適であることが重要です。

いろいろなタイプの猫用トイレがありますが、掃除がしやすく小さすぎないサイズのものがおすすめ。

 

できれば最初のうちは飼い主さんが猫ちゃんの排せつの様子をうかがえる、オープンタイプのトイレの方が良いでしょう。

猫砂にも好みがありますが、子猫のうちは砂の粒が小さめの方が、猫も砂をかきやすく最適です。

気持ちよくトイレができたときは、たくさん砂をかくので、たっぷりめに入れてあげると良いでしょう。

 

トイレを置く場所や環境のポイント

トイレ周りの環境を整えてあげることが第一歩です。

猫ちゃんが落ち着けるような静かな場所に、気持ちよくおしっこができるよう配慮してあげましょう。

人間もそうですが、猫だって落ち着ける環境でおしっこをしたいと思うものです。

トイレを設置する場所や環境にも、配慮してあげることが大切です。

  • 静かで落ち着けるような場所
  • 照明が当たりにくくやや薄暗い場所
  • ニオイがこもりにくく換気ができる場所

猫はトイレをする際、とても無防備です。

できれば薄暗くて人の行き来が少ないような場所に、トイレを設置してあげましょう。

なお、猫のおしっこのニオイはかなりきついので、ニオイがこもらないような換気できる場所がおすすめです。

飼い主の気分であちこち場所を変えてしまうと、猫もトイレの場所を覚えることができません。

猫が気に入らない場所であるという場合は仕方がありませんが、できれば移動させる回数は最小限に抑えたほうが良いでしょう。

 

トイレサインを察知して

猫はおしっこをしたくなると、なんらかのサインを見せることが多いです。

  • うろうろしはじめる
  • 同じ場所でぐるぐると回る
  • 床のニオイをクンクンとかぐ
  • 床をカリカリとひっかくようなしぐさをする
  • ソワソワと落ち着かない様子を見せる
  • かがむように腰を落とした体勢をとる

猫ちゃんによって、トイレサインは異なります。

いつもとちょっとでも様子が違うな、もしかしたらおしっこかな?と感じたら、すぐにトイレへと連れて行ってあげましょう。

ちなみに寝起きや飲食の後などには、こうしたトイレサインを見せることが多いです。

ご飯の後などは、できればしばらく様子を見てあげるようにしてあげると良いでしょう。

 

おしっこを失敗してしまった場合に叱るのはNG

トイレでおしっこが成功したら、しっかりとほめてあげることが大切です。

スッキリとした気分と、褒められて良い気分が印象に残り、おしっこがしたくなるとトイレでしよう!という気持ちへとつながります。

 

もしもトイレがうまくできなかったとしても、怒鳴ったり叱ったりしてはいけません。

猫は叱られた理由が理解できず、「おしっこをしたことで叱られた」と誤認してしまうことがあるからです。

こうした誤認は、おしっこをする場所を覚えられなくしてしまうだけでなく、おしっこを我慢してしまう原因にもなってしまいます。

 

トイレ以外の場所におしっこをしてしまっているのを発見しても、呼び出して叱るなどの対応は必要ありません。

もしトイレ以外の場所でおしっこをしている場面に出くわしてしまったときには、「ストップ」などと止める言葉をかけてからトイレに移動させてあげるうようにしましょう。

ニオイが残ってしまうと同じ場所におしっこをしてしまうことがありますので、汚してしまった箇所はニオイが残らないようお掃除しておくことも大切です。

 

猫のおしっこのしつけを成功させるテクニック

おしっこをする場所を覚えてもらうには、トイレを「自分のニオイがついた安心できる場所」だと認識してもらうと効果的です。

本来トイレは清潔な方が良いのですが、トイレの場所を覚えるまでの間の数日は、トイレを消臭せずにしておくようにしましょう。

おしっこがついた砂を少量残しておくなどして、ニオイを多少残しておくだけでもOKです。

 

猫も人間と同様、視界が開けすぎていると落ち着かずなかなか用が足せないものです。

トイレの囲いなどが低い場合には、猫の目線の高さまで衝立や壁をつくってあげて、視界を遮ってあげるなどの工夫をしてあげるのも良いでしょう。

できるだけ快適に、落ち着ける環境を整えてあげることが、成功させる近道となるはずです。

 

成猫になってからのおしっこのしつけはむずかしい?

引っ越しなどでトイレの場所が変わった場合、新しいトイレの場所を覚えてもらうこと自体はむずかしいことではありません。

しかし野良猫や外猫などの場合には、トイレでおしっこをするようしつけるまでに多少の時間がかかる場合もあります。

とはいえ、しつけのやりかた自体は、子猫の場合とほとんど同じです。

おしっこをしそうな様子が見られたら、トイレに移動させてあげる。これを繰り返し行えばOKです。

 

それまで野良猫だった場合には、猫砂の感触やにおいに慣れず、落ち着いておしっこができない場合もあるでしょう。

そのようなときには、外の砂や土、木など、それまで慣れた環境の物をトイレに入れてあげると安心できる場合もあります。

成猫でもストレスなくおしっこができるような環境を目指してあげるようにしましょう。

  • 猫砂はできれば細かいものを使用する
  • トイレのサイズは広々タイプの方がおすすめ
  • 猫が排泄したもの(においが付いたもの)を入れておいてあげる

うまくいかないときは、上記のポイントを再度確認してみるのも良いかもしれません。

 

何度もおしっこを失敗してしまう原因は?

ちゃんとしつけをしているはずなのに、うまくトイレが覚えられず、してほしくない場所でおしっこをしてしまうこともあります。

このような場合には、なんらかの理由や原因が必ずあるはずです。

 

トイレが汚れすぎていると嫌がります

猫はとてもきれい好きな生き物です。

おしっこをして固まった砂や、ウンチなどがたくさん残っているトイレでは、落ち着いておしっこができません。

多少は自分のニオイがついていたほうが良いとはいえ、あまりにも臭うようなトイレでは嫌がっておしっこをしてくれないのです。

できれば猫用トイレは定期的に砂を入れ替え、週に一度くらいの目安できれいに掃除をしたり洗ったりするようにしましょう。

 

おしっこではなくスプレー行為かもしれません

去勢(避妊手術)前の猫の場合、縄張り誇示などの理由でスプレー行為というマーキング行動をとることがあります。

壁や柱の高い位置に吹きつけるようにしておしっこをかけるのが特徴。これは生理的な排泄とは異なるため、トイレ以外の場所で行うのが一般的です。

スプレー行為をしてしまった場合には、すぐにその場所を掃除・消臭することが大切です。

あまりにも頻繁におしっこをかけられてしまうような場合には、獣医師に相談してみることも検討しましょう。

 

病気の可能性もゼロではない

トイレトレーニングに成功したはずなのに、ある日突然トイレ以外でおしっこをするようになったという場合には、病気の可能性も考えられます。

たとえば膀胱炎などの泌尿器系の病気を患った場合には、トイレまで間に合わずおしっこを漏らしてしまうこともあります。

またなんらかの病気によるストレスから、スプレー行為をしてしまうケースもあるようです。

あまりにも頻繁にそうした場面を目にする場合には、一度獣医師に相談してみるのも良いかもしれません。

 

トイレ以外に排泄物のニオイがついている

猫は自分のおしっこのニオイがついているところで、おしっこをしてしまう習性があります。

自分のニオイがするところは、安全で安心できる場所だからです。

もし同じ場所で何度もおしっこをしてしまうようなときは、その場所にニオイが染み付いている可能性があります。

自分のおしっこのニオイがなくなれば、そこですることはなくなるはずです。

しっかりと掃除と消臭をし、ニオイがつかないよう衝立やガードをとりつけることも考えましょう。

 

布団やカーペットに繰り返しおしっこをしてしまうときの対策

最初の頃はなかなかうまくトイレでおしっこができないこともあるでしょう。

床などに粗相をしてしまった場合は、お掃除や消臭が比較的簡単ですが、カーペット・ソファなどにおしっこをしてしまったときは、処理がとても大変です。

とくに布製のものはおしっこのニオイが染み付きやすくニオイが残るため、同じ場所に何度も粗相をしてしまうようになりがちです。

このようなケースの対策としては、ニオイを徹底的に消臭する方法が最適でしょう。

 

布団やカーペットなどの消臭方法

シーツやカバーなどが外せるお布団は、取り外してきれいにお洗濯をします。マットレスや布団など洗濯がむずかしいものについては、消臭スプレーなどを吹きかけできる限り消臭を行いましょう。

カーペットなど丸洗いがむずかしいものについては、おしっこをしてしまった部分のみ、お湯をかけて吸い取る方法を繰り返し行い汚れとにおいを取り除くようにすると良いでしょう。

ソファーについてはお湯をかけるのがむずかしいので、おしっこをペット用シートなどで吸い取ってから、クエン酸スプレーなどをかけてお掃除しましょう。

ニオイが残っていると、何度も同じ場所で粗相をするようになってしまいます。

専用の消臭スプレーなどを使用し、ニオイを徹底除去することも大切でしょう。

 

まとめ

猫のおしっこをしつけるのは、そうむずかしいことではありません。

しかし手順ややり方を誤ると、なかなか覚えてもらえないこともあります。

猫のおしっこのニオイはかなり強烈なので、失敗してしまうとあちこちニオイがついて不快な思いをしてしまうこともあるでしょう。

おしっこを失敗してしまった場合は、できるだけ早くしっかりと消臭すること、決して叱らないことなどがポイントとなります。

覚えてくれるまではヤキモキしてしまうこともあるかもしれませんが、一度覚えてしまえば安心ですので大変でもまずは根気よくあたたかな目で対応してあげるようにしましょう。

 

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